ネギの家庭菜園のコツは?
- ネギの家庭菜園のコツは?
- ネギの育て方の注意点
- ネギの家庭菜園での失敗談
- ネギを家庭菜園する初心者へアドバイス
をまとめました。
ネギの家庭菜園のコツは?
栽培の前にネギの種類を確認
ネギの栽培を始める前に、ネギの種類や、栽培時期を確認しましょう。
- ネギは大きく分けて、長ネギと葉ネギの2種類
- 栽培期間は、葉ネギが短く、長ネギは長い
- 葉ネギは、暖かい時期であれば栽培可能
長ネギの栽培は、春まきと秋まきの2通り
- 春まきの場合
種まき3月~、苗植え付け7月~、収穫11月~
- 秋まきの場合
種まき9月~、苗植え付け4月~、収穫9月~
秋まきの場合、一度冬を越してから、暖かい時期に成長するので、とう立ちすることがあります。とう立ちすると、葉が硬くなり、味も落ちてしまいます。
春まきの場合、暖かい時期に大きく成長し、冬に収穫を迎えます。春まきは、失敗が少なく栽培できるので、おすすめです。
種まきは育苗箱がおすすめ
種を直接地面にまくと、雨で流されることがあります。育苗箱やセルトレイにまくことをおすすめします。
種をまく手順は、
- 育苗箱に野菜培養土を入れる
- 浅く溝を作って、種をまく
- 土をかぶせ、軽く押さえる
種と土の密着度が高いと、発芽しやすいです。最後にたっぷりと水やりをしましょう。
草丈が伸びたら、深さのあるプランターに移植
草丈が5~6cmになったところで、少し深さのあるプランターや苗ポッド、植木鉢に、数本ずつまとめて移植します。
畑の隙間に植え替えても大丈夫です。移植する前に、根の先端を2~3mm程度ハサミで切ると、新しい根の成長が促進されます。
畑作りは植え付けの二週間前から
苗を購入して生育するときや、プランターで育てるときも、植え付け二週間前から畑作りをしましょう。
- 二週間前に、全体に苦土石灰をまき、よく耕す
- 一週間前に、堆肥と化成肥料を混ぜ込む
- 高さ10cmの畝を作る
- 深さ20~30cmの植え溝を作る
- 溝に元肥として化成肥料を施す
ネギは、肥料やけを起こすので、元肥は控えめにしましょう。
プランター栽培の場合は、深さ20cm以上のプランターをおすすめします。野菜培養土を使用し、植え溝を作っておきましょう。
苗を植え付けるときは、根の先端を切って活着を促す
苗が鉛筆くらいの太さになったら、植え付けです。植え付ける前に、根の先端を2~3mm程度ハサミで切ると、新しい根の成長が促進され、活着がよくなります。
- 側面に立て掛けるようにして、5cm間隔で溝に植え付ける
- 白い部分が隠れる程度に、浅く植え付ける
- 苗の高さを揃えて植えると、土寄せがしやすい
苗は高さを揃えて植えましょう。苗の高さにバラつきがあると、土寄せの加減が難しくなります。
土寄せ、追肥は1か月ごと
植え付け1か月後から、土寄せと追肥を行います。
- 土寄せ、追肥は月に1回
- 全部で3~4回
- 追肥は、化成肥料を一握り程度が目安
根元の白い部分を、埋めていくようなイメージで、土を寄せていきます。栽培規模にもよりますが、化成肥料は、軽く一握りが目安です。
ネギには、分岐点という部分があります。土寄せのとき、分岐点に土が、かぶってしまうと、急に成長が止まってしまいます。分岐点に土がかぶらないよう注意しましょう。
収穫は、ネギ坊主ができる前に終える
ある程度の太さに育ち、冬を過ごした後、気温が上がると、とう立ちし ネギ坊主ができます。ネギ坊主はネギの花です。ネギ坊主ができると、次第に葉全体が硬くなり、苦みが出て、味が落ちてしまいます。とう立ちする前に収穫しましょう。
収穫は、土を崩しながら、一本ずつ深く掘っていく為、小さめのスコップがおすすめです。ネギを無理に抜くと、せっかく長く育ったネギが、途中でポキっと折れてしまいます。周りのネギを傷つけることもあるので、丁寧に収穫しましょう。
保存は土付きの状態で
収穫したネギは、水で洗って、すぐに食べることができます。すぐに食べない場合は、土付きのまま新聞紙に包み、冷暗所で保存します。
地植えの場合、すべて収穫した後、土を入れたプランターに差し込み、軒下で保存すると、雨や雪がかかるのを防ぐことができます。
ネギの育て方の注意点
枯れた葉はこまめに取り除く
ネギの葉の色が変化する原因は様々。少しの環境の変化で、改善できる場合もあれば、対策が必要な場合もあります。
一番多いのは、周りの葉が黄色かったり、枯れること。ネギは、新しい葉が中心から伸び、周りの葉が枯れて、世代交代をします。
周りの枯れた葉は、こまめに取り除くことで、病気の予防にもなります。
水のやり過ぎ
ネギは多湿が苦手な野菜。基本的に、雨任せで大丈夫です。水のやり過ぎは根腐れの原因になります。あまりに雨が降らないときや、葉が枯れる程の暑さのときは、適度に水やりを行いましょう。
分岐部が土で隠れるのはNG
ネギの葉には分岐部があります。分岐部が土で埋まると、新しい葉の成長を、邪魔することになります。また、成長が止まり、生育が悪くなってしまいます。土寄せを行うとき、分岐部が土で埋まらないように注意しましょう。
連作障害
ネギは連作障害の出にくい野菜。しかし、同じ場所で栽培し続けると、土が痩せてしまい、生育に影響が出ます。連作障害で出やすい病気は、ネギの場合、白さび病です。同じ場所で栽培するときは、1~2年間隔をあけることをおすすめします。
害虫に注意
ネギに発生しやすい害虫は、
- アザミウマ
- ヨトウムシ
- アブラムシ
- ネキリムシ
- ネギハモグリバエ
- ネギコガ
害虫は見つけしだい、取り除きます。部分的であれば、ハサミで葉ごと切りましょう。
大量発生の場合は、害虫用の農薬を使用することをおすすめします。農薬を使う場合、収穫した野菜に農薬が残留する可能性があります。農薬を使用する前には、正しい使用量、使用するタイミング、使用方法をよく確認しましょう。
ネギの家庭菜園での失敗談
- 雪をかぶると、ネギの状態が悪くなる
キャベツやハクサイは、雪の下で栽培すると、甘みが増します。しかし、ネギは雪の重みで折れたり、雪をかぶった状態で放置すると、葉の部分の状態が悪くなることがあります。雪害対策をすることをおすすめします。
- 雪が降る前に収穫する
- 雪除けのトンネルを作る
- プランターは、軒下などに移動
- 種から芽が出ない
適した環境条件でないと、発芽しないことがあります。
発芽を促すポイントは、
- 適度な水分
- 種を植える際、軽く土を鎮圧する
- 育苗箱やセルトレイで育てる際、使う土は野菜培養土がおすすめ
- 新鮮な種を使用する
種をまいた直後は、不織布をかぶせておくと、保温保湿効果があります。また、土と種の密着度を高めると発芽しやすくなります。
種の鮮度も大切です。種の使用期限を確認しましょう。
種をまく一日前に、キッチンペーパーに種を包み、水に浸しておくと、発芽しやすくなります。水に浸す際、容器を使用するなら、除菌スプレーで簡単に拭いておくと、カビの発生を防ぐことができます。
- ネギが大きくならない
ネギにとって土寄せは、とても大切な作業。土寄せと追肥の繰り返しで、どんどん大きくなります。
ただし土寄せの際、以下のことに注意しましょう。
- 土寄せのタイミングが早すぎでは?
- 一度に土をたくさん寄せすぎでは?
- 頻繁に土寄せをしてない?
徐々に土を高くしていくことで、長ネギの白い部分を、長く太くしていきます。しかし、一度に多量の土を寄せると、葉を痛めたり、根を切ってしまうので注意が必要です。
ネギを家庭菜園する初心者へアドバイス
葉ネギに挑戦してみる
葉ネギは、種まきから収穫までの期間が短く、プランターでも、簡単に栽培できます。
葉ネギの栽培のポイントは、
- 種まきは3月下旬から9月上旬まで
- 生育適温は15℃~25℃と、暖かい時期なら栽培可能
- 種をまいて、2か月半で収穫可能
- 長ネギのような土寄せは不要
- 1か月に1回の頻度で、化成肥料を与える
収穫するときは、緑の葉の部分をハサミで切って収穫するので、1つの苗から何度でも、収穫することができます。
苗から栽培してみる
種からの栽培は、難易度が高め。うまく発芽しなかったり、枯れてしまうことも、しばしば。また育苗するために、長い期間がかかります。
ホームセンターでネギの苗を購入することができます。初心者は苗からの栽培をおすすめします。
ネギの端っこをプランターに植えてみる
再生野菜「ねぎま君」
葉ネギはいい感じに伸びてきました😆
長ネギはちょっとのんびりしてますね😊#家庭菜園 pic.twitter.com/2OYR9GuHGf— とらけん🇺🇦スローライフを目指して (@toraken1135) September 8, 2022
ネギは生命力の強い野菜です。スーパーで売られているネギの、付け根の部分をプランターに植えると、新しいネギの葉が育ちます。付け根がカットされているネギは、植えても何も出てこないので、注意してください。
まとめ
- ネギの家庭菜園の育て方のコツは、適切な育苗の管理と定期的な土寄せ、追肥
- 害虫被害や、土寄せの際に、分岐部が土で埋まらないように注意
- 種から育てる場合、環境条件によって発芽しないことがある
- 初心者は苗から育てるか、栽培期間が短い、葉ネギの栽培がおすすめ