株式投資の配当金目当てでおすすめの銘柄は?
・配当金目当ての投資運用のメリット
・銘柄選びの条件
・知っておきたい銘柄を選ぶ際の注意点
をまとめした。
配当金目当ての投資運用のメリット
株価の上げ下げに一喜一憂しなくてよい
株式投資においは、キャピタルゲイン(売買差益)で収益を上げるのか、インカムゲイン
(配当収益)によって収益を上げるのかの大きく分けて2つがあります。
配当金目当てで株式投資をする場合にはインカムゲインで収益を上げていくことになりますが、最大のメリットは短期的な株価の上がり下がりを意識する必要が無いことです。
理由は配当金は株式を保有することによって、企業の分配金として配当される為、
長期的保有での運用が向いていることから短期の値動きは影響がないからです。
株価が下がった場合には配当利回りが向上する為、買い増し局面と捉えることができます。
銘柄選びの条件
配当金目当てでの銘柄選択は長期投資の視点で選ぶ
・財務が健全であること
・連続増配銘柄であること
・配当性向に明確な目標値が設定されているか
配当金目当ての株式投資は長期で保有できる銘柄を選択するのがおすすめです。
例えば、長期保有するとともに配当金が増えていけば、配当金を更に株式に投資をすることに
よって複利効果が生まれます。
複利効果を活用すれば、将来に向かって大きく資産を増やすことも可能です。
その為、今後の業績が不透明な企業や将来に向かって減配リスクの高い銘柄は出来る限り選択しないことが重要です。
また、株主還元に前向きな企業を選択することで、配当金が年々増加することが期待できます。
配当金目当てなら知っておきたいお得な制度
配当金を受け取るなら「NISA」でお得に投資
「NISA」の特徴
・非課税になる期間は投資した年から最長5年間
・年間投資上限120万円
・投資対象は上場株式銘柄(ETF、REIT含む)、投資信託
株式投資で株を売却した際の利益や配当金を受け取る際には20.315%の課税がかかります。
例えば10万円の利益に対して課税後の受け取りは79,685円となります。
これをNISA枠で購入した場合には課税がない為、売買差益や配当金をダイレクトに受け取ることができ、より収益の最大化を図ることができます。
期間に制限はありますが、配当金目当てで投資をする際に活用しない手はないです。
株式投資の配当金目当てでおすすめの銘柄は?選んだ理由も解説
KDDI)
- KDDI(9433)
国内3大通信会社のうちの1社「KDDI」です。
「au」としてご存知の方は多いと思いますが、同社は財務面においても安定しており、18期連続増配中の「連続増配銘柄」です。
2020年4月3日時点での配当利回りは3.7%となっており、高配当株式として申し分ない水準となっており、配当金目的での保有としておすすめの銘柄です。
2020年3月期から22年年3月期の中期経営計画で配当性向40%超を掲げております。
同社は株主優待も実施しており、100株以上で3,000円相当の商品カタログギフトが貰えるのも魅力です。
※5年以上継続保有の場合は5,000円相当の商品カタログが貰えますので長期保有におすすめ。
携帯電話業界は昨年、楽天の参入もあり競争が激化している一方で、2020年度は5G(第5世代移動通信システム)のスタートが話題となっており、今後さらに生活に密着した業態になっていくことが考えられます。
※画像はKDDI公式ホームページより
三菱商事
- 三菱商事(8058)
日本を代表する総合商社の1つの「三菱商事」です。
商社の中でトップクラスの三菱商事は財務面においても安定銘柄で、配当については、4期連続の増配中です。
2020年4月3日時点での配当利回りは6.1%となっており、高配当株式として申し分ない水準となっており、配当金目的での保有としておすすめの銘柄です。
配当金目当てでの保有として力強い支えとなるのが、「累進配当政策」です。
「累進配当政策」とは、対外的に「減配をせず、配当水準を維持、または増配し続けます」と発表している政策になります。
毎期の増配を約束するものではありませんが、同社の「中期経営戦略2021」においても、「累進配当」を継続し、配当性向を30%から35%程度に引き上げていくことを目指していますので、配当金目当ての銘柄としておすすめです。
※画像は三菱商事公式ホームページより
三井住友FG
- 三井住友FG(8316)
日本の3大メガバンクの一角として知名度が高い「三井住友FG」です。
同社の自己資本比率は5.2%となっておりますが、これは銀行というビジネスモデルの
性質上、低くなります。
※金融庁が日本の銀行に対して設定している自己資本比率のルールは、主に国内活動する銀行には、達成すべき自己資本比率を4%以上としています。
配当については、連続増配はされていませんが、三菱商事と同じく「累進配当政策」を
掲げており、安定的な配当が続いております。
2020年4月3日時点での配当利回りは7%なっており、かなりの高配当水準となっており、
配当金目的での保有としてはおすすめの銘柄です。
同社の配当性向は40%を目標にしており、2019年度は35.9%となっておりますので、今後も増配の余地が十分にあると言えます。
沖縄セルラー電話
- 沖縄セルラー電話(9436)
沖縄県内で携帯電話のauなどのKDDI系のサービスを提供している「沖縄セルラー電話」です。
同社は沖縄県内で圧倒的なシェアを握っていることが特徴です。
同社の自己資本比率は80%以上となっており財務面においても 安定銘柄で、18期連続増配中であり「連続増配銘柄」となります。
2020年4月3日時点での配当利回りは3.7%となっており、配当金目的での保有としては おすすめの銘柄です。
2020年3月期第3四半期決算資料にいて配当性向40%超を目標に掲げております。
同社もKDDI同様に株主優待を実施しており、100株以上で3,000円相当の商品カタログギフトが貰えるのも魅力です。
※5年以上継続保有の場合は5,000円相当の商品カタログが貰えますので、長期保有におすすめ。
日本全体では人口の減少傾向が始まっておりますが、沖縄県内は今でも人口増加傾向で、この傾向は2025年頃まで続くのではないかという見方もあり、今後もしばらくは安定した業績が見込めます。
※画像は沖縄セルラー電話公式ホームページより
日本たばこ産業
- 日本たばこ産業(2914)
「たばこ事業」をメインとした会社でJTと聞くとご存知の方も多いと思います。
同社は9割をたばこ事業が占めておりますが、売上高の6割は海外での事業で構成されております。
国内での喫煙者は減少傾向となっておりますが、海外事業は顕著で世界的には人口が 増加していることを考えると、今後も成長の余地はあるのではないかと思います。
同社の自己資本比率は45%以上となっており、財務面においては安定しており、 配当については、4期連続増配中であり「連続増配銘柄」となります。
2020年4月3日時点での配当利回りは7.7%となっており、配当金目的での保有として おすすめの銘柄です。
同社は株主優待も実施しており、100株で2,500円相当の自社および自社グループ会社の商品がもらえることも魅力です。
同社の株は国(財務大臣)が33%を保有しているのも特徴的で、その点も考慮すると簡単には減配はしないのではないかと思われます。
※画像は日本たばこ産業公式ホームページより
株式投資の配当金目当てで銘柄を選ぶ時のコツ
株式投資において配当金目当てで銘柄を選ぶ際のポイント
・配当実績が増配傾向であるか
・配当性向に明確な指標が出ているか
・その事業内容が自身にとって理解できるものであるか
・企業の財務面は安定しているか(自己資本比率や有利子負債比率)
これらの基準に基づいて銘柄を選択すれば、長期保有することで安定して配当収入を得ていくことも可能です。
株式投資の配当金目当てで銘柄を選ぶ時の注意点
株式投資において配当目当てで銘柄を選択する際の注意点
・配当性向が高すぎないか
※配当性向が高すぎる銘柄は増配余地が無く減配リスクが高まります。
・業績が右肩下がりになっていないか
配当金目当てで投資する際に配当利回りを意識するあまり、他の要因を考慮せずに銘柄を選択しまう方が多いです。
株式投資において配当金目当てで投資を行う際は、長期運用により複利効果を加えることで 将来的に大きく資産を増やすことができます。
短期的な数字に捉われず、長期の目線で銘柄を選択していくことをおすすめします。
株式投資の配当金目当てで買った銘柄が株価が下がっていった時の対処法
株式投資において購入した銘柄が下がることは当然に起こりえます。
ただし、株価が下がったからといって慌てる必要はありません。
冷静に下落要因を分析しましょう。
下落要因は何なのか?
・ファンダメンタルズが悪化している
・株価が上がり過ぎていた為、一時的な調整局面となっている。
下落要因が一時的なものであれば、将来に向かって株価は戻る可能性が十分にあります。
株価の下落局面では配当利回りが高まり、少ない投資で高い配当を受けれる状態になりますので、買い増し局面と捉えることできます。
一方で下落要因が企業のビジネスモデルや製品、コンプライアンス等に要因がある場合には将来に向かって減配リスクが含まれてきます。
その為、長期的に企業業績が悪化すると見込まれる場合は、迷わず損切りして違う銘柄を 探すことをおすすめします。
株式投資の配当金目当ての私の実体験
株式投資において配当金目当てで投資するメリットは多くあります。
・下落局面においては、配当利回りが高まり、買い増し局面となる
・配当金の複利効果を活用すれば、将来に向かって大きく資産を増やせる
株式投資は短期的には下落することもあり、必ずしも資産が増えるものではありません。
リーマンショックなどの大きな事象が発生すればすべての株価に影響が出ますので、含み損を抱えることもあります。
※私もリーマンショック時は大きく含み損を抱えました。
しかしながら、リーマンショックの後、10年の歳月をかけて株価は3倍以上と大きく伸びていきました。
短期的な要因に捉われることなく、配当金目当てで長期保有の運用はメリットの多い投資スタイルとしておすすめです。
まとめ
・銘柄選びにおいては、将来に渡って安定的な業績と配当が見込まれる銘柄を選択
・配当金目当ての投資においてはお得な「NISA」制度を活用することで収益を増やせる
配当金目当てでの株式投資においては、配当利回りだけに捉われず、将来に渡って安定した業績を選び、コツコツと配当金を着実に増やしていくことがおすすめです。