老人保健施設の看護師の仕事内容は?
- 入居者の健康管理
老人保健施設は、要介護1以上の方が入居し、自宅復帰を目指すため、医師による医学的管理の下、看護・介護を提供する施設です。看護師は、入居者の健康管理が必要となります。入居者のバイタルサイン、食事・水分摂取量、排泄状況、様子などを観察し、異常の早期発見に努めます。
- 服薬管理などの医療行為
- 入居者の状況を見て、施設医の指示のもと、内服薬の調整を行います。医療行為が必要な場合は行います。
医療行為は、
・褥瘡処置
・浣腸
・バルンカテーテル
・導尿
・ストマ
・インスリン注射
・吸引
・胃ろう
などです。
老人保健施設の看護師の配置基準
・入所者数から看護職員と介護職員の人数が定められている
看護師の配置基準は、看護・介護職員合わせて「入所者3人に対して1人以上」です。看護職員人数は、看護・介護職員総数の7分の2程度、介護職員人数は、7分の5程度を標準としています。
老人保健施設の看護師の役割
- 他職種との連携
- 老人保健施設には、施設医や看護師のほかに、
・介護士
・ケアマネージャー
・理学療法士
・作業療法士
・栄養管理士
・調理師
など様々な職種の方が働いています。それぞれの職種の方々と看護師は連携をして、入居者の生活をサポートしています。
- 入居者の家族との対応
看護師は、入居者の状態の変化や、病院受診の必要性などについて、家族へ説明をします。
老人保健施設の看護師の魅力
・老年看護について知識を深めることができる
認知症や誤嚥防止、転倒転落防止、ターミナルケアなど老年期の特徴を生かした疾患や看護ケアの習得ができます。
老人保健施設の看護師が向いてる人向いてない人
向いてる人
高齢者との交流が好き
入居の対象者は、ほとんどが高齢者です。高齢者との関わりが好きな方は、楽しく働けるでしょう。
他職種と連携ができる
様々な職種と連携して、入居者のケアをしています。それぞれの専門性の違いや、仕事観を認め、入居者のために、対等な立場で考え、発言できる方が良いです。
向いてない人
他職種との業務や責任の重圧
看護師よりも介護士と業務を行うことが多いです。夜勤帯の看護師の勤務は1人のみで、自分で判断をしなければいけません。責任が重く感じることもあります。
急性期や治療の現場に携わりたい方
老人保健施設は生活の場であり、治療を主体とした場所ではありません。病気に対する治療の援助を行いたい方には、おすすめできません。
まとめ
- 仕事内容は、入居者の健康管理と医療行為
- 配置基準は、看護・介護職員合わせて「入所者3人に対して1人以上」
- 役割は、入居者の家族の対応と他職種との連携
- 魅力は、老年看護について学べる
- 老人保健施設の看護師に向いているのは、高齢者が好きで他職種と連携できる人
- 向いていないのは、他職種との業務から責任の重圧を感じる人や治療の現場に携わりたい人