「注文住宅のバルコニーの費用は?」
- 注文住宅のバルコニーとルーフバルコニーの費用は?
- バルコニーの費用を抑える7つのコツ
- 注文住宅のバルコニーの費用を抑える上での注意点
をまとめました。
注文住宅のバルコニーとルーフバルコニーの費用は?
バルコニーの価格目安
- 20万円~100万円
ひとえにバルコニーといっ
ても様々なタイプがあります。既製品を取り付けるだけであれば、20万円程度から設置可能で、建物と一体感のあるものであれば、100万円程度が相場です。
- 広さでも違う
広ければ広いほど、使用する部材の量も増えてきます。
奥行き次第では、階下に柱やその基礎を設置する必要もでてくるため、更に費用が追加される可能性があります。
- 腰壁材でもプラス費用が
バルコニーには天井や壁がない分、居室を作るよりは安く作れます。
ただし、落下防止や目隠しのための腰壁は必要です。既製品であればそれだけ費用を抑えられるのにたいして、建物と一体感を出すのであれば、高価な外壁をそのまま腰壁に使用するため、使用した面積に応じた費用が追加されます。
- 床材にこだわるかどうか
バルコニーには屋根や天井がないため、通常、FRPやウレタンなどで防水加工をします。
さらに紫外線などから防水層を保護するため、トップコートといわれる、ポリエステル系、ウレタン系の塗料を塗ります。
さらに高級感をもとめ、ウッド材、タイル材を導入すれば、10000-20000円/m2程度の費用が追加されます。
ルーフバルコニーの価格目安
- 100000円/m2
ルーフバルコニーは階下居室の一部または全部(屋上)、もしくはガレージの屋根部分を利用することが多いと思います。
そのため、バルコニーと比較して広い面積をもつことが可能な代わりに、面積に応じて価格目安も変動します。
- 階段
階下居室の一部を利用する場合、ルーフバルコニーのある階のドアや掃き出し窓から移動が可能です。
しかし、階下居室の全部(屋上)またはガレージの屋根部分を利用する場合、階段やはしごが必要です。既製品の外階段であれば、100000円/m2に含まれていると考えても差し支えありません。
しかし、中階段であれば、ルーフバルコニーに塔屋を設ける必要もあり、¥800000程度の費用が追加になります。
はしごであればかなり費用を抑えることができますが、ルーフバルコニーの使用目的を踏まえ、階下から物を移動させる機会が多いことを考えると、選択肢から外れることが多いかもしれません。
- 追加オプションの費用も予算に入れておく
バルコニーは洗濯物干し、ちょっとした家庭菜園、レストスペースとして利用されることが多いのにたいして、ルーフバルコニーは、その広い面積を活かして多様な目的に利用されます。
多様な目的に応じた追加オプションの費用も予算に入れておく必要があります。
例えば、
- 本格的な家庭菜園やバーベキュー
- 子供用プール
などを考えられている場合、立水栓が必要です。
配管延長などの工事も含めて100000円程度の費用が追加されます。
屋外コンセントの設置を考えられている場合、配線延長工事も含め、¥16000/個程度の費用が追加されます。
- 腰壁材、床材こだわると更に追加
基本的にはバルコニーと同じですが、ルーフバルコニーでは、レクリエーションやリラクゼーションを目的として、設置される方も多いと思います。
腰壁材、床材などにこだわると、費用も追加となります。
バルコニーの費用を抑える7つのコツ
目的を明確にする
生活の一部として用いるのか、レクリエーションやリラクゼーションとして用いるのか、設置目的をはっきりさせましょう。
広くすれば必要な部材が増え、部材が増えれば費用も追加されますので、目的に応じた広さにすることで、費用を抑えることができます。
既製品を利用する
基本的に、既製品を利用することで、費用を抑えることができます。
お願いしている工務店や建築メーカーがよく取り扱っている既製品であれば、メーカーからの割引もありますので、なおのことでしょう。
バルコニーなども既製品のアルミ部材の後付けを選択すればかなり費用を抑えることができます。
袖壁を利用する
袖壁とは、柱と柱の間の壁のことです。家屋でも耐震目的で使用されています。
バルコニーを設置する際、奥行きを取ると、階下に柱や柱の基礎が必要なる場合があります。
バルコニーの床面積が増えると、必要な柱や柱の基礎の数も増え、費用が追加となることがあります。袖壁をうまく使うことで、基礎の数も減り、費用が抑えられる可能性があります。
床材にこだわらない
広いルーフバルコニーに、かっこいいウッド材やタイル材の床材を、イメージされている方も多いと思います。
しかし、屋根がない屋外であるため、紫外線による劣化やひび割れなどが生じることで防水層にまで影響が出る可能性があります。
メンテナンス費用まで視野にいれて、通常のトップコートにしておくことで費用を抑えることができます。
複数のバルコニーは一つにまとめる
上階の各部屋にバルコニー設置を検討されている方もいると思います。各部屋の布団干しなどが楽になる利点があります。
しかし、バルコニーへの出入りのために、腰高の窓から掃き出し窓やドアに変更する必要があり、それを各部屋に設置するとなると、費用が追加されます。
また、建物と一体感のあるバルコニーであれば、その分、建物に使用した外壁材も追加する必要があります。上階の部屋位置を検討して、バルコニーを一つにまとめることで、費用を抑えることが可能となります。
周囲の環境をもう一度確認する
広いルーフバルコニーでバーベキューや家庭菜園、子供用プールなどを夢見て設置を検討されている方も多いと思います。
しかし、建築予定地の周辺環境をもう一度確認しておきましょう。
上階部分とはいえ、住宅地ではにおいや騒ぎ声、虫などの影響から、ご近所問題が発生して、結局、当初の目的に使用できていないなどのケースもあり得ます。
ソファやベッドを置いて、くつろぐ予定だったにも関わらず、近隣のビルやマンションから丸見えで、まったくくつろげないなどのケースもあり得ます。そうなってくると、広さの再検討、またはそもそも本当に必要なのかというところから再検討が必要です。
バルコニーの奥行きを調整
バルコニーの奥行きが2m以上であると、延床面積、建築面積に影響を及ぼします。
延床面積や建築面積の変動は、建蔽率や容積率に影響を及ぼす可能性があります。
建物を建蔽率、容積率ギリギリで設計していて、バルコニーの奥行きが2m以上であると、法的制限がかかり、建物を縮小せざるを得ない状況がでてくる可能性があるため注意が必要です。
また、課税対象となるケースもありますので、設計をお願いしている事務所によく確認してみましょう。
注文住宅のバルコニーの費用を抑える上での注意点
防水、防音、遮熱はしっかり
費用を抑えるとはいっても、まずは防水をしっかりとしましょう。
漏水などで階下に雨水がもれれば、修繕費用が必要となります。またルーフバルコニーは、本来、屋根があるべき場所に設置します。屋根が果たしてくれる防音と遮熱を、階下の天井面に、しっかり施工しておく必要があります。
周囲の目線
腰壁の高さを低くしすぎて、周囲の環境の目線が気になり、目的のことがしづらくなる可能性があります。
周囲の環境を確認して、目的のために必要な腰壁の高さを確認しましょう。
費用に気を取られて目的を見失う
洗濯も干しなど、生活必需なものであれば最低限の設備でよいかもしれません。
しかし、生活を豊かにするためにつくるのであれば、最低限の設備で十分とは言い切れません。とにかく費用を抑えることに注力しすぎて、まったくくつろげない空間になってしまっては、本末転倒です。
こだわりのポイントを決めて、費用をつぎ込むことを検討してみてもよいかもしれません。