スイカの家庭菜園のコツは?
- スイカの育て方の注意点
- スイカの家庭菜園での失敗談
- スイカを家庭菜園する初心者へのアドバイス
をまとめました。
スイカの家庭菜園のコツは?
品種の選び方
初心者は小玉タイプがおすすめ
スイカの品種はたくさんありますが、初めて挑戦するなら収穫までの期間が短めでプランターでも栽培できる、小玉タイプがおすすめです。
小玉タイプなら食べ切りやすいという点も、家庭菜園でおすすめする理由です。
種から育てるか、苗から育てるか
初心者には接木苗がおすすめ
スイカは種から育てることもできますが、病害に抵抗力のある接木苗を購入して植えるのが、おすすめです。接木苗にはカボチャ台木やユウガオ台木がありますが、どちらでも構いません。
種からも育てられる
スイカを食べた時に出る種を使えないか、考えてみたことはありませんか?スイカは種からも育てることができます。種から発芽して成長していく様子を見るのも、楽しいものです。
ただし種から育てる場合、病気になる可能性が接木苗を育てる場合よりも高くなるので、注意してください。
摘芯・摘花と、つるの仕立て
摘芯
先端を切って側枝を伸ばすことを摘芯と言います。スイカの場合、一つのつるにたくさんの実を育てることはしませんので、枝分かれさせることで葉を茂らせ、育てられる実の数を増やします。親づるの葉が6枚程度になったら、先端をカットし子づるを育てます。子づるの数は3〜4本が目安で、そのうち2〜3本のつるに実を着けるのが良いでしょう。
摘花
株が若いうちに着く雌花からできる実は、あまり美味しくならないと言われています。子づるの1〜2番花は摘みとり、だいたい16節以降に付く3番目の雌花の実を育てましょう。また、4番花以降も摘みとり、一つの子づるにつき一つの実に栄養を集中させるようにします。
つるの仕立て
スイカは強い日光を好む植物です。伸びた子づる同士が絡まないように整理し、葉に日光が十分当たるようにします。
また着果より根本側に出る孫づるは、取り除いた方が実に栄養が届きやすくなります。着果より先端側の孫づるは、そのまま伸ばします。
敷き藁をする
敷き藁には様々な役割がある
スイカ畑に藁が敷かれているのを見たことはありませんか?敷き藁は、
- 土壌の保湿
- つるの支え
- 実のクッション
- ダンゴムシ食害の防止
と、複数の役割を果たします。葉が茂りはじめた頃に、根元からつるが伸びる範囲に敷き藁をしましょう。
藁が手に入らない場合は、藁の代わりになるマルチシートなどが販売されていますので、ホームセンター等で購入を検討してみてください。
スイカの育て方の注意点
栽培時期に注意
スイカ栽培は暖かくなってから始めよう
スイカはアフリカ生まれの作物で、高温を好みます。ハウスで暖房できる農家とは違い、家庭菜園の場合は寒い時期の栽培は手間がかかり、難しいです。4月頃、霜の心配が無くなった頃に種まきをし、苗は5月頃の植え付けが良いでしょう。霜の心配がある場合は、農業用マルチやビニールトンネルで保温する必要があります。
水やりの方法
水やりは、気温の低い朝がおすすめ
スイカの生育時期は基本的に暑い時期になります。水切れを起こすと枯れてしまいますので、毎日の水やりが必要です。真夏の日中に水を与えると、水が高温になり株や土中の微生物がダメージを受け、最悪の場合枯れてしまいます。水やりは毎日、早朝に行うようにしましょう。
夕方から夜の水やりは控える
夜間に水分が豊富な状態だと、株が徒長し花や実が付きにくくなります。夕方の水やりが必要無いように、早朝たっぷりと水をやりましょう。
追肥
生育初期の追肥は不要
初めの実が付く頃までは、元肥だけで十分に成長します。特に、窒素分が多すぎると、つるぼけを起こし花が咲かなくなってしまいます。生育初期には肥料を与えないようにしましょう。
追肥は着果後に行う
初めの実が付いた頃から卵大になったタイミングで、化成肥料を与えましょう。スイカの追肥は基本的に1回で大丈夫ですが、状態を見ながら少量ずつ分けて与えても良いでしょう。
収穫のタイミング
巻きひげの状態をチェック
スイカを収穫するタイミングの判断材料の一つとして、実がなっている節の巻きひげが枯れているかどうかを確認します。巻きひげが根元までしっかり枯れているなら、収穫期を迎えていると考えて良いでしょう。
実を軽く叩いてチェック
実の上側を軽く叩いてみて、コンコンと固そうな高い音であれば、まだ収穫のタイミングではありません。実が熟れていれば、低く鈍い音がするはずです。
受粉からの日数をチェック
音や見た目以外に、受粉した日から経過した日数も、判断材料の一つになります。品種によりますが、スイカは受粉から1ヶ月〜1ヶ月半程度で実が熟します。受粉を行った日をメモに残したり、ラベルを付けておくと良いですね。
スイカの家庭菜園での失敗談
実がならない
スイカには雄花と雌花があり、受粉できないと実がなりません。確実に実を付けるためには、人工授粉を行います。雄花の花粉は早朝の開花後、時間とともに活性を失いますので、朝9時までに、当日咲いた雄花を摘み、雌花に花粉を付ける必要があります。
実の色にムラがあり見た目が悪い
スイカは地面の上に実がなるので、地面に接している側は日光が当たりませんので、色が悪くなります。そこで、実がソフトボールくらいのサイズになった頃、玉直しという作業を行います。実を回転させて、地面に接していた側を上に置き直し、日光を当てることで、全体をきれいな色に仕上げます。玉直しをする際は、つるが切れないよう慎重に行いましょう。
実が割れてしまった
晴天で乾いた日が続いた後、急に大雨が降ったりすると、実の内部が一気に太り、皮の成長が追いつかずに、割れてしまうことがあります。小玉スイカのプランター栽培であれば、水分調整もしやすいですね。
スイカを家庭菜園する初心者へのアドバイス
十分なスペースを確保しよう
スイカは日光を求めて、旺盛につるを伸ばす植物です。日当たりの良い栽培スペースが十分確保できるか、事前に確認しておきましょう。
日々のお世話と観察が大切
スイカの栽培には水やりだけでなく、摘芯、つるの仕立て、敷きワラ、人工授粉、玉直しなど、多くのお世話が必要です。また、害虫などに悩まされることも少なくありません。毎日の水やりの際にしっかり様子を観察し、必要な作業を必要なタイミングで行うようにしましょう。
スイカの収穫は盛り上がる
作物としてのサイズが比較的大きいこともあり、スイカの家庭菜園では、成長や収穫時の楽しみもひとしおです。興味がある方は是非、チャレンジしてみてくださいね。
まとめ
- 家庭菜園でのスイカの育て方のポイントは、栽培時期と適切な水やり
- 摘芯・摘花と人工受粉で、確実に良い実を育てよう
- 収穫のタイミングは、巻きひげ、音、受粉後の日数でチェック