メタウォーター(9551)の株価予想は?

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メタウォーター㈱(9551)の株価予想!今後どうなるか?

コロナショックの不安要素は拭いきれない


世界を襲ったコロナ禍と、株価市場の暴落。その後、日経平均は一時2万円台の回復を見せたものの、コロナショックの不安要素は拭いきれません。そこで今回は、不況時に強いインフラ銘柄「メタウォーター㈱」について考えていきたいと思います。

メタウォーター㈱(9551)株の買い時

  • 底堅い推移が見込まれ上半期が買いどき

メタウォーターは、国内の上下水道・廃棄物処理プラント等の建設・運転管理が、事業の約90%を占めています。今期も、次の要因から増収増益が予想され、株価も底堅い推移が見込まれますので、上半期が買いどきと言えそうです。

  • 不採算事業の解消と、手持ち案件の竣工による新規受注に注目

2020/3期は、廃棄物処理関連で大型案件を複数竣工しました。今のところ、施工瑕疵などの目立った特損情報がないことから、5月以降、新規案件獲得に注力していくものと思われます。

  • 今後は、長期運転管理契約が増えると予想

メタウォーターは、新たな独自の官民連携メソッド「WOODAP」を提唱しました。これは、新規建設案件だけではなく、他社が施工した既存の施設についても、長期運転管理契約を積極的に狙いにいこうというものです。建設事業に比べて、収益性の高い運転管理案件が増えることによって、株価にも好影響が出るでしょう。

メタウォーター㈱(9551)の株の分析【2020年5月10日現在】

配当金はいくら?配当利回り

コロナ禍に強いインフラ銘柄として存在感を発揮。買い注文を集め、上場以来初の5,000円台を目指す動きに期待。

株価指標 目安
配当金 71円
配当利回り 1.85%
配当性向 30.7%

多くの企業が不況の煽りを受ける中、メタウォーターは順調に利益計上し、配当性向は漸増傾向にあります。2020/3期決算説明では、2021/3期は+9円の増配を打ち出すなど、安定的な配当方針を表明していることから、配当目的での長期保有銘柄といえそうです。

株主優待の内容

2020年5月現在、メタウォーターでは株主優待制度を用意していません。上述の通り、同社は安定配当路線を明確に打ち出していることから、株主優待よりも配当目的の長期保有銘柄と認識すべきでしょう。

株価指標

2021/3期は、中期経営計画の最終年度となります。売上高、営業利益はいずれも3期で増収連続と、本業で稼ぐ力は確実についており、中期経営計画はほぼ予定通りの進捗といえるでしょう。

株価指数 目安
PER 15.19倍
PBR 1.90倍
ROE 10.48%
自己資本比率 41.4%
  • 営業利益段階での利益構造改善が完了

2015/3期に最高益を更新して以来、国内建設案件の低採算化が進行しましたが、直近期では、案件の選別受注に徹し、営業利益段階での利益率が改善しました。今後は、上下水道の運転管理案件を重点的に受注してく模様で、更なる利益率向上が見込まれます。



  • 自己株式取得による、一時的なキャッシュアウト

さらに、2021/3期を最終年度とする中期経営計画では、自己株式の取得(420万株、発行済株式の16.2%)を進めました。その結果、ROEをはじめとする株式指標が向上しました。一時的に自己資本比率は低下しましたが、依然として高水準を保っており、今後の配当性向アップに期待できる銘柄といえそうです。

同業種の銘柄と比較

上下水道分野の競合他社としては、オルガノや栗田工業などが挙げられますが、どちらも機械専門の会社といえます。一方、メタウォーターは「機電融合」を掲げています。もともと機械分野、電気分野が明確に分かれている上下水道業界ですが、機械分野の日本ガイシと、電気分野の富士電機をバックボーンに持つ同社は、機電を一括して自社で請け負えることが最大の強みです。

売り買いそれぞれの意見や、同業他社との比較からみていきましょう。

メタウォーター㈱(9551)株のまわりの予想

買い予想の声

堅実な事業、大型/長期契約に増配。上場以来の高値更新で、5000円超えを目指して欲しい。

売り予想の声

4,500円ラインで、売り戻しの動きがありそう。

メタウォーター㈱(9551)の総合評価

毎期しっかりと配当を確保しながら、長期保有で売買差益も狙える、確実な銘柄です。

通信簿
業績
配当金目当て
優待目当て ×
割安
同業種との比較
将来性

業績について

・国内の上下水道・廃棄物処理インフラの更新需要が見込まれ、向こう数年は収益性重視の選別受注局面で強含み。

・新規建設案件+運転管理業務の長期受託収入が、収益の安定性に寄与。

配当金目当ての投資

・3期連続増配で、来期も+9円の増配を表明。

・株主優待はせず、一貫して配当で還元する姿勢が鮮明。

割安かどうか

・PER:15.19倍と割高感はあるが、自己株式取得の買い増しが完了した今が買い。

・株価は4,000円台前半で推移。上半期にかけて5,000円を超える動きも。

同業種との比較

・機電融合を強みに、独自のエンジニアリング事業を展開。

・PPP本部を立ち上げ、建設後の運転管理を含めたトータルソリューションで他社を引き離す。

将来性はあるか

・急激な成長は見込めないが、緩やかな成長が期待できる。

・官民連携の新メソッド「WOODAP」が定着すると、営業利益率は5~10%上がる。

買いを検討してる人へアドバイス

・すでに高値圏で相場を形成。緩やかに株価が上昇する銘柄。

・コロナ禍でもブレないインフラ銘柄。株価下落はなさそう。

まとめ

・国内インフラ事業をベースとする、安定した事業基盤。

・株主優待はないが、安定した配当が期待できる銘柄。

・株価の緩やかな上昇が見込める優良銘柄。