ニンジンの家庭菜園のコツ



ニンジンの家庭菜園のコツは?

  • ニンジンの家庭菜園のコツは?
  • ニンジンの育て方の注意点
  • ニンジンの家庭菜園での失敗談
  • ニンジンを家庭菜園する初心者へアドバイス

をまとめました。

 

ニンジンの家庭菜園のコツは?

温度を確認しよう

気温

ニンジンは、発芽が難しい作物です。発芽しやすい温度は、15℃~25℃です。35℃以上の高温下では、ほとんど発芽しません。15℃以下の低温下では、発芽日数が長引きます。 必ず温度を確認してから、種をまきましょう。 まいた箇所を、足で踏んで鎮圧すると、発芽率が上がります。

 

日当たりのいい場所で育てよう

日当たり

ニンジンは、6時間以上太陽の光が必要な、陽性植物です。日当たりが悪いと、成長スピードが遅くなります。庭でも畑でもプランターでも、必ず日当たりが良い場所で育てましょう。

 

育てる時期を決めよう

育てる時期

ニンジンは、春まき(3月)と夏まき(8月)の年2回育てられます。 春まきの特徴は、

  • 発芽がしやすい
  • 病気や害虫被害が多い
  • 花が咲きやすい

ことです。 夏まきの特徴は、

  • 発芽しにくい
  • 害虫被害が少ない
  • 花が咲きにくい

ことです。 春まきと夏まきの特徴を押さえて、育てる時期を決めましょう。

 

土作りをしよう

土づくり

ニンジンは、本来水辺にいる作物です。そのため、好む土は

  • 保水性があり、
  • 通気性があり、
  • 土壌酸度がPh6.0~6.5の土

となります。種まきの2週間以上前に、

  • 完熟堆肥3kg
  • 苦土石灰100g
  • 化成肥料100g
  • リン酸石灰30g

をまいて、深さ20cm~25cm程度耕しましょう。おいしいニンジンを作るのに、土作りは欠かせません。 プランターで育てる場合は、野菜用の培養土で大丈夫です。

 

畝作りをしよう

畝づくり

1つの畝に何本ニンジンを育てるかを決めて、畝を作りましょう。畝の幅は、

  • 1条植えは30cm
  • 2条植えは60cm
  • 3条植えは80cm

にしましょう。畝の高さは、10cmにしましょう。ただ、水はけが悪い土では、15cmの高い畝にする必要があります。ニンジンは湿気に弱いため、水はけが悪いと根がくさります。 プランターで育てる場合は、20cmの深型サイズを選びましょう。ニンジンは、深く根を張るため、浅型のサイズだと育ちません。

 

好光性種子の特徴を理解しよう

好光性種子

好光性種子は、発芽に光を必要とする植物のタネのことです。そのため、ニンジンの種を植える時は、5mm程度の土をかぶせるようにしましょう。土を厚くかぶせると、種に光が届かず発芽しません。

 

ニンジンの育て方の注意点

除草の頻度

除草

ニンジンは初期生育が遅いです。雑草があると、養分が取れられてしまい、ニンジンが育ちません。そのため、雑草はこまめに取り除きましょう

 

間引きのタイミング

間引き

ニンジンを大きく育てるには、間引きのタイミングが重要です。間引きは、

  • 本葉1枚~2枚の時に、混みあっている箇所を1cm~2cm間隔に、
  • 本葉3枚~4枚の時に、葉と葉が重ならない程度の3cm~4cm間隔に、
  • 本葉5枚~6枚の時に、10cm~12cm間隔に

しましょう。ニンジンは、初めから株間が広いと、根が肥大し割れてしまいます。そのため、間引きは一度にたくさん行わず、徐々に間引きましょう。間引きが遅れると、水分と養分を奪い合って、根が育ちません。

 

土寄せのタイミング

土寄せ

ニンジンの実は、太陽の光があたると光合成して、緑色になります。緑色になると、味がおいしくなくなります。緑化を防ぐため、株元に土寄せをしましょう。 土寄せのタイミングは、2回目と3回目の間引きと同じです。本葉3枚~4枚の時、本葉5枚~6枚の時に行いましょう。

 

追肥のタイミング



追肥

野菜が育つには、肥料が必要です。追肥のタイミングは、2回目と3回目の間引きと同じです。本葉3枚~4枚の時、本葉5枚~6枚の時に行いましょう。 1㎡あたり約50gを、土をほぐし、よく混ぜ合わせます。土の中に空気が送られて、排水性がよくなり、生育が促されます。

 

収穫タイミング

収穫時期

ニンジンは、種まきから約100日~120日で収穫できます。ニンジンの太さで表すと、約5cmとなります。収穫が遅れると、ニンジンが成長し、実が割れてしまいます。必ず、収穫時期を守りましょう。

 

ニンジンの家庭菜園での失敗談

  • 芽が出ない

芽

ニンジンは、土が乾燥した環境だと、発芽率が極端に低下します。土の表面が固くなり、発芽ができなくなるからです。そのため、発芽する5日~10日間は、毎日の水やりが必要です。発芽するまでの乾燥対策として、

  • 不織布をかける
  • モミガラをかける
  • ワラをかける

ことも重要です。種まきの前にも、水をあげて土を湿らせておきましょう。

 

  • 根が二股三股になる

ニンジン二股

ニンジンは、根を深く伸ばして生長する作物です。根が、二股三股になる原因は、

  • 土の中に障害物がある
  • ポットで育てた苗を畑やプランターに移植する

時です。土作りや畝作りの時は、石や雑草、固い土がないか探しましょう。生育中に植え替えると根が傷つくため、移植は控えましょう。根が二股三股になると、甘味がなくなり苦味も出ます。

 

  • 実が割れる

ニンジンの実割れ

ニンジンは、実にひびが入ることがあります。原因として、

  • 大雨で水分を吸って生育が早くなったこと
  • 肥料をあげすぎたこと
  • 収穫が遅れたこと

が挙げられます。雨が多い時は、実が割れていないかこまめに確認しましょう。

 

  • 葉が食べられる

キアゲハの幼虫

ニンジンは、害虫に狙われやすい作物です。中でも、キアゲハの幼虫は、葉を食べつくします。ニンジンは葉がないと、生長が止まり枯れてしまいます。こまめに、キアゲハの幼虫がいないか、確認をしましょう。対策として、寒冷紗や防虫ネットをかけて、ニンジンを守りましょう

 

  • 花が咲く

ニンジンの花

本葉が3枚~5枚の時に、気温が10℃以下だと、花の芽ができます。花の芽ができると、栄養が花に集まるため、根が太りません。花の芽をつけた株は、早めに取り除きましょう。やせたニンジンでは、味はおいしくありません。

 

ニンジンを家庭菜園する初心者へアドバイス

夏まきをしよう

海

春まきに比べて、夏まきの方が病気や害虫被害が少ないです。ニンジンを始めて育てる時は、夏にまきましょう。

 

発芽しやすい品種を選ぼう

ニンジンの品種

ニンジンは、発芽させればほとんど成功と言われています。発芽しやすいよう加工された品種に、

  • ペレット種
  • コート種

があります。発芽しやすい品種で、まずは育ててみましょう。

 

相性のいい野菜を一緒に育てよう

エダマメ

相性の良い野菜を、コンパニオンプランツといいます。生育改善や、害虫退避効果が期待できる野菜は、

  • ダイコン
  • エダマメ
  • ラディッシュ
  • コマツナ
  • カブ
  • チンゲンサイ

の野菜が挙げられます。特に、エダマメやコマツナは、ニンジンに大敵のキアゲハを追い払います。害虫の多い春まきでは、ニンジンと相性の良い野菜を植えましょう。

 

まとめ

  • ニンジンの家庭菜園の育て方は、種に厚く土をかぶせない
  • こまめな除草と、間引きや土寄せ、追肥のタイミングに気をつける
  • 害虫やニンジンを観察する
  • 発芽しやすい品種を夏にまく